【報告】「"死の商人国家"に堕落する」― 軍需産業強化法案・参考人質疑に参加して |
5月30日、参議院外交防衛委員会での「軍需産業強化法案」参考人質疑に出席しました。冒頭、尾上定正さん(元航空自衛隊補給本部長・空将)、佐藤丙午さん(拓殖大学教授)に続いて、10分ほどの意見陳述。初めに、実質審議わずか5時間での拙速な採決は認められないとして、採決を急がず審議を尽くすことを確約するよう求めました。
本論では、衆議院で早々に賛成を決めた立憲民主党を批判したうえで、コストの論理や「侵略を受けている国への支援」という口実の欺瞞性を指摘。与党の秘密協議により殺傷能力のある武器輸出に踏み込めば、「平和国家」から「死の商人国家」への堕落となると批判したうえで、消費者は的確な消費行動によって、戦争加担企業に審判を下すだろうと警告しました。
最後に、日本は「良心的軍事拒否国家」として、軍事協力以外のあらゆる方策を追求すべきだと主張。コストの論理が平和の倫理を駆逐することを許さない、と締め括りました。
議員との質疑では、「死の商人」というキーワードをめぐって、自民党の松川るい議員、維新の音喜多駿議員と対決する形に(共同通信が報道)。また、「では防衛産業をどうすべきか」「どのような武器なら輸出を認め得るのか」など、様々な問いかけに答えました。
陳述全文や動画、報道などをまとめましたので、ご一読と拡散をよろしくお願いします。私以外の二人の参考人の発言は、今後の動向に悪影響を及ぼすものであり、こちらもチェックしておくべきだと思います。
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【意見陳述全文】
貧国強兵の大軍拡を実行し、日本を「死の商人国家」に堕落させる軍需産業強化法案を許さない
~参議院は「良識の府」の矜持をもって徹底審議を行え
https://kosugihara.exblog.jp/241817477/
【クライマックス】
自民党の松川るい議員への反論も含め、「死の商人国家」への堕落と大軍拡を支える「抑止力」論を批判 <音喜多駿議員の質疑:前半7分>
https://www.youtube.com/watch?v=UHi5hMAkWnA
死の商人国家に堕落:山添拓議員(共産)の質疑(約16分)
https://www.youtube.com/watch?v=dxwyt1nIt-c
【フル動画】
参議院外交防衛委員会 軍需産業強化法案・参考人質疑(5月30日)
https://youtube.com/live/AxYF6fChcr4
※お時間のある時にぜひご覧ください。
<報道>
「死の商人」批判を問題視 自民と維新、参考人は反論(5月30日、共同)
https://nordot.app/1036204115062047160
死の商人国家に堕落 軍需産業支援法案 参考人が陳述 参院外防委(5月31日、しんぶん赤旗)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-05-31/2023053102_06_0.html