【緊急】経済安保法「研究開発協議会」モデル規約案に関するパブコメの呼びかけ |
こうした中で、国家ぐるみで軍事研究を推進する装置となる「特定重要技術研究開発協議会」のモデル規約案などに関するパブリック・コメント(意見募集)が始まっています。悪法を前提としたものではありますが、監視を続ける観点から、意見の提出を呼びかけます。
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<パブリック・コメント案内>
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=%20095220870&Mode=0
<意見募集期間>
11月4日(金)から【11月17日(木)】まで
★締切まであと4日ほど、急いでください!
<パブコメの対象>
特定重要技術研究開発協議会規約(モデル)(案)
特定重要技術研究開発協議会情報管理規程(モデル)(案)
の2つですが、前者の規約(モデル)案への意見を優先するよう呼びかけます。
※上記2つのどちらへの意見かを明記を。1回4000字以内。何回でも、短くてもOK。
※文字化けを防ぐため、半角カタカナ、丸数字、特殊文字は使用しないでください。
※「意見」のみ必須、住所・氏名などは任意です。
◆参考
井原聰さん(東北大学名誉教授/衆議院内閣委員会参考人)による
「特定重要技術研究開発協議会規約(モデル)(案)」についての意見
https://a53f1354-c2f6-4e50-9714-781d488dfabb.usrfiles.com/ugd/a53f13_40e8ca3edb684f6f82f97b1f894ce995.pdf
<パブコメ意見案> ※上記の井原さんの意見を参考にしたものです。
1)「任意の意見募集」として、わずか2週間に限定しているのはアリバイづくりに等しく、認められない。また、研究者コミュニティの目にふれやすい形で周知すべきである。
2)経済安保法第62条1項には、研究開発協議会について、「当該研究開発等を代表する者として相当と認められる者の同意を得て」とあるが、何を「相当」とするかに恣意的判断が入り込む余地がある。「相当」と判断するのは誰か、何をもって「相当」とするのかを明示すべきである。
3)研究開発代表者の選任・辞任・交代の規定を明示すべきである。
4)担当大臣をはじめ、政府要人、国会議員、企業人やシンクタンクメンバーなどが参画する合議体が研究の全般に関与する形になっており、研究従事者の自主性や自律的活動が保障されるのかが疑わしい。自由闊達な議論や切磋琢磨する環境が保障される規定を設けるべきである。
5)本規約案第5条には「研究開発大臣は、本協議会が目的を達成したと認める場合又はその他解散すべき特別の理由があると認める場合、本協議会を解散できるものとする」とあり、担当大臣に強力な権限が付与されている。また、本規約案第6条にある通り、構成員に加入するのも担当大臣の承認が必要となっている。いずれも協議会が民主的に審議し決議する形にすべきである。
6)本規約案第6条2項では、社会実装が明確でなくても「潜在的社会実装の担い手」に係る関係職員が加入できることになっており、事実上、府省庁の職員が構成員になることができる。これでは、防衛省関係者がいずれの協議会にも加入できることになり問題が大きい。
7)本規約案第6条5項4号に、「守秘義務登録情報の適正な取扱い又は情報管理規程において定められた安全管理措置の実施ができないと認めるに足りる理由がある場合」は加入を認めないとあるが、「安全管理措置の実施ができないと認めるに足りる理由」は誰がどのような理由で判断するのかが明確ではない。さらに、同5項5号には「その他承認すべきでない特別の理由がある場合」とあるが、「特別な理由」とは何かが示されていない。さらに、誰がどのような権限で加入を断ることができるのかも明示されていない。
8)第7条に「構成員は、別途本協議会の規則で定めるところにより、本人の意思によって、研究開発大臣に対し脱退の届出を行うことで、本協議会を脱退することができる」とあるが、研究開発代表者が脱退を届け出た場合はどのような対応がとられるのかが不明である。民生用を信じて研究に励んできた研究従事者が、軍事用への社会実装が見えてきて、離脱を決意した場合の対処はどのようになっているのかも不明である。いずれも明示すべきである。
9)第3章第10条8項には「本協議会における議決は、議決権を行使した構成員の過半数が賛成することをもって成立する。ただし、次の各号に掲げる事項に係る議決は、議決権を行使した構成員の全員が賛成することをもって成立する」とあり、全員の賛成が必要だとしている。しかし、実態として研究従事者以外は、利益共同体としてふるまう可能性が高く、研究従事者が孤立し、自説を貫きにくい状況に置かれることも予想される。構成員の除名の権限は担当大臣にあり、都合の悪い構成員を除名することもできる建付けであり、運用によってはきわめて非民主的な規定となり得る。民主的運営に配慮した規定が設けられるべきである。
10)第14条には「当該守秘義務登録情報を提供した者が適当と認めた者の範囲内でのみ共有し、それ以外の者に開示してはならない」として、情報格差が生じることが前提となっている。研究従事者たちの間にこの格差があると、自由な議論や表現ができなくなり、研究遂行に大きな足枷となることが予想される。
11)第15条3項に「提供者は、守秘義務登録情報について、技術の進展状況等を踏まえ、情報の範囲の縮小、守秘義務の存続期間の延長若しくは短縮又は情報を共有する構成員等の範囲の拡大を行うことができる」とあるが、「技術の進展状況等」とは何のことか不明である。また、「技術」の進捗状況によって情報の担い手や内容をコントロールすることなどは、研究現場の混乱を招く危険があり、百害あって一利なしである。
12)第18条には「構成員等が本協議会を通じて得た情報を用いて得た研究成果については、公開を基本とし、守秘義務登録情報(ただし、当人にとって、第16条第1項第3号から第5号までのいずれかの規定に該当する情報を除く)が直接的ないし実質的に了知されない限りにおいては、研究成果の公開に制限は課されないものとする」とある。重要な規定であるが、直接的ないし実質的に了知される場合には公表ができなくなることに変わりはない。いわずもがなの規定であり、研究者の発表の自由への規制がなくなったわけではない。
13)第19条には「事務局は、本協議会の活動に必要な構成員等の名簿を作成するものとする。事務局は、名簿を本協議会の目的の範囲でのみ使用するものとする。また、構成員等からの求めに応じ、当該構成員等に当該名簿を提供するものとする」とあり、その2項には「構成員等は、協議会の活動に当たり、必要な範囲の名簿の提供を事務局に求めることができる。この場合、提供された名簿は本協議会の目的の範囲でのみ使用するものとする」とある。求めなければ構成員に名簿が公開されず、誰が構成員であるかが不明であることになる。これでは、協議会の議決がどのように行われるのか極めて不透明な規定である。
14)第22条には「構成員等は、本協議会において取り扱われる守秘義務登録情報の漏えい、共有範囲の逸脱をはじめ、法、基本方針、基本指針又は本規約その他本協議会が定める規則に違反する行為が行われていると思料するときは、事務局に対してその旨を通報するものとする」とある。これは、密告の勧めである。当然監視の目も光っており、自由闊達な議論などできない。
15)本モデル規約案には重大な問題点が数多く存在しており、認めることはできない。モデル規約案の廃止と、経済安全保障推進法自体の廃止を強く求める。
【呼びかけ】
経済安保法に異議ありキャンペーン https://keizaianpoigi.wixsite.com/com-com/
デジタル監視社会に反対する法律家ネットワーク
[連絡先]
090-6185-4407(杉原)
03-3341-3133(東京共同法律事務所・海渡)

