「ミャンマー国軍の資金源を断て!4.9官邸前アクション」での杉原のスピーチ全文 |




しばらく前の映画ですが、オリバー・ストーン監督の『サルバドル』という映画を見た方があるかもしれません。80年代、エルサルバドルに対して、アメリカが様々な形で軍隊を訓練したりして軍事独裁政権を支えて、そのもとで多くの人たちが殺されていきました。その様子をリアリティにあふれる形で描いた映画です。今回、私はミャンマー/ビルマの事態を見て、まさにあの映画で描かれていたような虐殺が、この21世紀の今、行われているんだと思いました。そのエルサルバドルでは、アメリカが背後で支援しましたが、今回のビルマについて言えば、武器を支援しているのは中国やロシア、イスラエルだったりします。でも日本は、確かに武器は支援していませんけれども、経済支援の形で今までも、そして今現在も、ビルマの国軍に対して、利益を与えているんです。確かに流れているのはお金かもしれませんけれども、そのお金が銃に変わり、銃弾に変わって、ビルマ/ミャンマーの人たちを殺しているんです。
そのことを多くの人たちが気づいていながらも、外務省や日本政府、菅政権は、永遠に「検討する」かのようなことを言っています。「いつ結論を出すんですか?」とこの前(4月1日)も聞きましたが、「情勢が流動的だから」という言い訳をしました。これは言い訳になっていませんよね。流動しているのは、ひたすら悪い方向に流れているだけじゃないですか。日本政府、自民党、公明党、ひどいと思います。でも、この国は主権在民の国ですから、最終的な責任は、主権者である私たち一人ひとりが負わなければならないんです。ですから、ひどい外務省や日本政府を変える。それが私たち一人ひとりの市民の責任だと思っています。
今日の東京新聞のコラムに北丸雄二さんという方が書かれていましたが、「日本ミャンマー協会」というのがあるそうです。その最高顧問は麻生太郎副総理だそうです。いったいこの組織は今何をしているのかということを、私たちは問い詰めるべきではないでしょうか。日本政府が繰り返す「独自のパイプ」というのは、どす黒いパイプであり、もっとはっきり言えば、利権のパイプではないかという疑いを拭うことができません。私たちは「あの時、何をしていたんだ」というふうに将来言われないように、今まさに現在進行形で起きている虐殺を一日も早く止める、一人でも多くの命を奪わせないために、できることはたくさんあると思います。
先日のNHKスペシャルで、在日ミャンマー人の方が、様々な動画や写真を見ながら、残虐なシーンを見ながら、薬を飲みながら、それをしっかり究明することをやられていました。頭が下がります。私たち日本の市民によって、この日本政府は運営されているわけですから、私たちの税金が銃に化けているわけですから、私たちにはもっともっとやれることがあるはずです。先ほども案内がありましたが、日本の企業や政府系金融機関が直接、軍を支えているんです。政府の陰に隠れてごまかすな、という声を私たちはもっともっと直接、企業に対しても突きつけるべきだと思います。
武器取引の問題でも、直接企業に対して「死の商人だ」と名指して、プレッシャーをかけます。これを英語で「レピュテーションリスク」、風評や評判によるリスクと言うんですが、このミャンマーの問題でも、同じように先ほど名前の挙がった、住友商事とか東京建物とかフジタとかメガバンクなどに対して、市民が直接、電話やFAX、メール、そして来週の(企業などへの)アクションなど、可能な範囲で行動で表していくことが大切だと思います。とにかく私たちができることをすべてやっていきましょう。
<フル動画> (撮影 KENさん)
https://www.youtube.com/watch?v=gmxgUglCnSw
※様々な方がスピーチされました。コールや黙祷も。杉原のスピーチは38分10秒~43分40秒頃