【資料掲載】日本経団連が防衛装備庁と武器輸出促進で合意 |




2020年12月17日、岸信夫防衛大臣と日本経団連幹部が会談し、武器輸出に向けた官民連携の強化で一致しました。
防衛装備庁と軍需商社(伊藤忠アビエーション、丸紅エアロスペース)、武器メーカーが連携して、外国政府の武器ニーズを把握する「事業実現可能性調査」を本格化させることを確認。また、情報共有のための官民ポータルサイトの整備でも合意。他省庁やベンチャー企業の技術や研究を武器開発に活用できる仕組み作りを進めることも確認しました。
これは、今までのレベルを超えて、経済界が一体となって武器輸出に加担し「死の商人国家」への道を突き進むものであり、到底認めるわけにはいきません。
※今回の意見交換に関する重要な一次資料ですので、全文をご紹介します。
経団連と防衛装備庁との意見交換について
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2020/12/17c-1.pdf
2020年12月17日
経団連防衛産業委員会
防衛装備庁
1 意見交換の趣旨等
(1)趣旨:我が国の防衛産業基盤や技術基盤は、我が国防衛を支える大きな柱であり、これらの維持・強化は重要な課題。令和元年4月に日本経済団体連合会(経団連)から「政府の一体的取り組みと緊密な官民連携の実践無しには、新大綱が目指す防衛力の強化は達成できない」とする要望が提出されたことも踏まえ、防衛装備を巡る様々な課題について官民で認識の共有を図りつつ、解決のための取組を共にしていくとの趣旨から、経団連と防衛装備庁は意見交換会を開催することで合意
(2)経緯:令和元年10月に防衛大臣と経団連幹部との意見交換の場を初めて持ち、11月以降、防衛装備庁と経団連防衛産業委員会との間で8回の意見交換を実施。その成果については、12月17日に防衛大臣と経団連幹部に報告され、了承
防衛大綱に明記されている産業基盤及び技術基盤の強化を図るため、意見交換を継続していくことで一致
2 意見交換の概要
Ⅰ 防衛装備・技術の海外移転
○ 官民役割分担の明確化:防衛装備の適切な海外移転については、同盟国等との安全保障分野における協力や防衛生産技術基盤の強化に資するものとの観点から、官民間の連携を一層強化することで一致。防衛装備庁・商社・製造企業が連携して相手国の潜在的なニーズを把握して提案に向けた活動を行う「事業実現可能性調査」(FS)を令和2年度から事業化。経団連からの官民双方の役割分担を明らかにした上で官側の積極的な関与が必要との要望を受け、FSを実施していく中で、官民の役割分担を明確化
○ 官民間の情報共有の促進:官民が協力して装備移転を推進していくため、官民情報共有の場(プラットフォーム)の設置を推進。まずはそのツールの一つとしてWeb上のポータルサイトの整備に着手
○ 企業の負担軽減、移転促進に向けた制度の拡充:より魅力的な提案を行い、また企業リスクを低減するための施策について、公的金融の利用を含め検討。その他、移転コストの官民負担の在り方についても整理
Ⅱ サプライチェーンの維持・強化
○ サプライチェーン調査:調査については、撤退企業情報や海外製品・部品の使用状況を把握する上で有意義であり、今後とも継続していくことで一致。結果についてのデータベース化を推進し、可能な範囲で官民間で共有
○ サプライチェーンの維持強化策:経団連からは防衛産業基盤維持のためには、事業の予見可能性向上が重要であり、中期防別表に記載された整備規模の確保などが必要との要望。長期契約などを更に活用して事業の予見可能性を高め、事業撤退が生じた場合の円滑な事業承継支援に向け取り組む
○ 国内企業の参画促進:米国製装備品の維持整備等に対する国内企業の参画要望を継続的に調査・把握し、我が国企業と米国政府・企業とのマッチング支援や米国の入札制度等への適応支援を実施
Ⅲ 契約制度及び調達の在り方
○ 利益水準の確保・向上:経団連より利益水準の向上等を要望。現行制度については平成24年度以降、逐次見直してきており、利益率の水準等を除いては、概ね適正な制度になっていると評価し得るとの認識で一致。他方、令和2年度より、企業の価格低減努力の一部を還元する仕組みなどを導入したところであり、これらの新たな制度については十分活用しつつ、官民でレビューを実施していくことが重要との認識で一致。また、制度運用において生じた問題に対応するため、相談窓口を設置
○ 官民の意見交換の場:契約制度の在り方は契約の双務性を踏まえ、企業側も参加して官民双方で意見交換することが必要との経団連からの要望を受け、有識者を交えた官民での新しい検討の枠組みを創設
○ 業務効率化・デジタル化の推進:官民双方の人的リソースの確保という観点から、業務効率化のため、契約関連、納品・請求関連、各種申請書類等の作成・処理・管理について、デジタル化を推進。経団連からの要望を受け、各種調査・監査業務の集約化を進めるとともに、契約関係手続に関する各種様式の共通化を推進
Ⅳ 先進的な民生技術の積極的な活用
○ 民生の多様な先進技術の活用:他省庁の研究成果やベンチャー企業等が持つ技術シーズから、安全保障に資するものを効果的に見つけ出し、防衛産業が活用するための仕組み作りを推進。ベンチャー企業等の技術活用促進のため、参画促進の方策等について官民で意見交換を継続
○ 先行投資を促す将来の研究開発における予見可能性:防衛産業による技術研究への先行投資を促進するため、研究開発の方向性の効果的な提示方法について官民間で意見交換を継続
Ⅴ 情報保全の強化
○ 不正アクセス事案に対する対応:官側による保全レベルに応じた的確な情報の仕分けや民側の情報管理徹底など、官民双方における徹底した管理を行うとともに、事案が生起した際の官民協力や対応策の在り方、教訓事項の共有の在り方について検討。
○ 新情報セキュリティ基準への理解の促進等:防衛省が導入を検討している新セキュリティ基準について、防衛関連企業に対し幅広く丁寧な説明を行うとともに、適合のため必要な企業支援を実施

